Artglorieux アールグロリュー

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Exhibitions
  開催中

山田勇魚作品展 ―船出はせしか―
7月4日(木)~7月10日(水)

拾骨【日新丸】
360×120×30cm
日新丸、石、ラッカー塗料
帰港【マッコウクジラ】M
32×7×13cm
エポキシ樹脂、珊瑚砂、プラモデル
帰港【マッコウクジラ】S
20×4×6cm
エポキシ樹脂、珊瑚砂、プラモデル
帰港【ミンククジラ】
30×10×12cm
エポキシ樹脂、珊瑚砂、プラモデル

世界各地で見られるアニミズムの中でも特に「器物に宿る魂」となれば日本の付喪神を思い浮かべる人は多いだろう。
15年間付喪神をテーマに活動を続けてきた山田だが、近年ではこの言葉の定義の狭さと実際に伝えたいコンセプトのズレを感じていると語る。
 今回の展示タイトル「船出はせしか」は万葉集の3893番「昨日こそ 船出はせしか いさなとり 比治奇の灘を 今日見つるかも」から取っている。
航海が無事に終わり、船出したのが昨日のことのようだという趣旨の歌だ。
人生において時の流れの早さを感じる瞬間は何かを終えた時なのかも知れない。
国内唯一の捕鯨母船「日新丸」が36年間の役目を終え、後継船「関鯨丸」が今年3月に竣工した。これに伴い共同船舶株式会社から譲り受けた日新丸の部品で新作を発表する山田は今年36歳になる。
現代に生きる人々が薄らと感じている物に対する愛着・畏敬の念をカタチにしたいと語る山田は役目を終えた船の部品を手に何を想うのか。